食べ物の目的は、寿命を延ばし、心を浄化し、体力をつけることにあります。こ れ以外に目的はありません
それをスリラ・プラブパダのバガヴァッド・ギータ・あるがままから理解しましょう。
第17章の第10 -12 節
āyuḥ-sattva-balārogya-
sukha-prīti-vivardhanāḥ
rasyāḥ snigdhāḥ sthirā hṛdyā
āhārāḥ sāttvika-priyāḥ
tīkṣṇa-rūkṣa-vidāhinaḥ
āhārā rājasasyeṣṭā
duḥkha-śokāmaya-pradāḥ
pūti paryuṣitaṁ ca yat
ucchiṣṭam api cāmedhyaṁ
bhojanaṁ tāmasa-priyam
徳の様式にいる者が好む食べ物は、寿命を延ばし、存在を浄化し、力、健康、幸福感、 徳の様式にいる者が好む食べ物は、寿命を延ばし、存在を浄化し、力、健康、幸福感、 満足感を与える。そのような食べ物は水分と脂肪を豊富に含み、おいしく、食べる者の心を 喜びに満たす。
にがすぎて、酸っぱく、塩辛く、辛く、刺激があり、乾燥し、熱い食べ物は、激情の にがすぎて、酸っぱく、塩辛く、辛く、刺激があり、乾燥し、熱い食べ物は、激情の 様式にある。そのような食べ物は、悲しみ、苦痛、病気を発生させる。
食べる3時間以上まえに作られ、味がなく、変質し、腐敗し、残飯やけがらわしい材 食べる3時間以上まえに作られ、味がなく、変質し、腐敗し、残飯やけがらわしい材 料で作られた食べ物は、暗闇の様式にいる者に好まれる。
食べ物の目的は、寿命を延ばし、心を浄化し、体力をつけることにあります。こ れ以外に目的はありません。過去の偉大な権威者たちは、健康維持、寿命の増加に最適な食糧 を選んでいますが、それが乳製品、砂糖、米、⼩⻨、くだもの、野菜などです。どれも徳の様 式にいる人々がひじょうに好むものです。ほかにも、焼いたトウモロコシや糖蜜などは、それ だけではおいしさは感じられなくても、牛乳やほかの食べ物を混ぜることでおいしく食べられ ます。そして徳の様式の食べ物になります。本来、どれも純粋な食べ物です。肉や酒といった 不潔なものとはまったく違います。第8節で述べられた脂肪を含む食べ物には、屠殺で得られ る動物性脂肪とはまったく関係がありません。動物性脂肪は、あらゆる食料のなかでもっとも 素晴らしい牛乳という形で得られます。牛乳、バター、チーズのような食料品は、罪のない生 き物を殺すことなく動物性脂肪を提供してくれます。動物の屠殺がいつまでもくり返されてい るのは、無慈悲な心によるものです。必要な脂肪を手にいれる文化的方法は牛乳を飲むことで す。屠殺は人間以下の行為です。
タンパク質はエンドウマメ、ダール、全粒粉などから豊富に 得ることができます。 にがく、塩が効きすぎ、辛すぎ、トウガラシを使いすぎた激情の様式の食べ物は、胃内部の 粘液を減少させ、病気の原因になります。無知、暗闇の様式の食べ物は、基本的には新鮮では ないものを指します。 どんな食べ物でも、食べる3時間以上もまえに作られたものは(主にささげられたプラサー ダムを除き)、暗闇の様式と考えられています。そのような食べ物は、腐っているために悪臭 を放ち、それがこの様式にいる人たちの嗅覚を惹きつけるのですが、徳の様式にいる人々は拒 絶します。 食べ物の残り物は、最初に至高主にささげられたものや、神聖な人物、とくに精神指導者が 食べたものにかぎられます。そうでなければ、食べ物の残りは暗闇の様式とされ、伝染病や病 10 気の可能性を増加させます。暗闇の様式にいる人々にはごちそうに思えるかもしれませんが、 徳の様式にいる人々には好まれも触られもしません。一番の食べ物は、最高人格主神にささげ られた残り物です。『バガヴァッド・ギーター』で至高主は言います、野菜、⼩⻨粉、牛乳な どを愛情こめてささげれば受けいれる、と。Patraà puñpaà phalaà toyam(パトゥランム プシュ パンム パハランム トーヤンム)。もちろん、最高人格主神がなによりも求めているのは強い熱意と愛 情です。また同時に、プラサーダムはそれなりの方法で準備をしなくてはならない、とも言わ れています。経典の教えどおりに準備され、そして最高人格主神にささげられた食べ物は、た とえ何時間もまえに作られたものでも食べることができます。超越的な食べ物だからです。で すから、食べ物を腐らないものに、食べられるものに、そしてすべての人にとっておいしいも のにするためには、最高人格主神にささげなくてはならない、ということです。
クリシュナにプラサダムを捧げる方法とは?
私たちクリシュナの献身者は、毎日心を込めてクリシュナのために、新鮮な野菜や果物を使って料理を作り、出来上がった料理をクリシュナに捧げてから、そのお下がりをいただきます。
クリシュナにまず最初に召し上がっていただくため、料理中に味見はしません。
こうして愛と感謝の心で捧げられたもののお下がりをプラサーダムと呼ぶのです。
全ての喜びはクリシュナを通して味わえます。クリシュナとの触れ合いの中で感覚は完璧に満たされます。ですからクリシュナに捧げた料理を食べることで私たちは満足できます。
私たち献身者は、肉、魚、卵など、動物を殺して食べることはしません。また、無知の様式とされている、匂いのきつい、にんにく、ねぎ、ニラ等の五葷と言われるものやキノコ類も避けています。
なぜ肉食はいけないのか?という質問をよく受けますが、クリシュナに捧げるのに、残酷に殺された動物の死体はふさわしくないからです。狭くて不潔な檻に繋がれ、多くの薬品を投与され、不自然に太らされた挙句、屠殺場に送られ、恐怖と苦しみと痛みの中で殺されていった動物の死体を食べることが、私たちの身体や心に良い影響を与えるとは考えられません。自分たちの感覚満足のために何もわざわざ動物に苦痛を与えなくても、新鮮な野菜や果物、穀物、ナッツ類を使って、栄養豊富でおいしい料理をいくらでも作ることができます。そして牛を殺さなくても手に入る、牛乳や乳製品もたいへん価値のある食品です。でも野菜や果物にも命があるのでは?という質問もよく受けます。その通りです。ですから、まず、全ての存在の源であるクリシュナに捧げてからいただくのです。プラサーダムとは、クリシュナに捧げられた、カルマ(罪の反動)のない食事なのです。
食べた物が私たちの身体を作り、また意識にも影響を与えます。クリシュナ意識を修練する献身者は、毎日クリシュナのプラサーダム(慈悲)をいただいて、心も身体も浄化するのです。
ではここで、料理の捧げ方をご説明しましょう。まず、クリシュナに捧げるための専用の皿やコップ、トレーを用意します。そして、味見をせずに、心を込めて作った料理をその清潔な器に盛りつけ、それぞれの料理の上にトゥラシーの葉を載せます。コップには新鮮な水を入れます。料理と水を載せたトレーを、祭壇(祭壇のない家庭では、ご神像の写真か、クリシュナの絵でもよい)の前に置き、クリシュナが供物を楽しまれるのを瞑想して、鈴を鳴らしながら以下のマントラを3回唱え、その場を離れます。
ナマー オーム ヴィシュヌ パーダーヤ クリシュナ プレースターヤ ブータレー
nama oṁ viṣṇu-pādāya kṛṣṇa-preṣṭhāya bhū-tale
シュリーマテー バクティヴェーダーンタ スヴァーミン イティ ナーミネー
śrīmate bhaktivedānta-svāmin iti nāmine
ナマス テー サーラスヴァテー デーヴェー ガウラヴァーニー プラチャーリネ
namas te sārasvate deve gaura-vāṇī-pracāriṇ
ニルヴィシェーシャ シュンヤヴァーディ パースチャーティヤ デーシャ ターリネ
nirviśeṣa-śūnyavādi-pāścātya-deśa-tāriṇe
私は、主クリシュナに最も親しく、主の蓮華の御足に保護を求めておられる、
尊師A.C.バクティヴェーダンタに尊敬の礼を捧げます。
私たちの尊敬の礼をあなたに捧げます。師よ、サラスヴァティー・ゴースヴァーミーの従者よ。
あなたは主チェイタニヤの伝言を親切にも説教してくださり、
非人格主義と虚無主義に充満している西洋諸国を救われようとなさいました。
ナモー マハー・ヴァダーンヤーヤ クリシュナ プレーマ プラダーヤ テー
namo mahā-vadānyāya kṛṣṇa-prema-pradāya te
クリシュナーヤ クリシュナ チャイタニヤ ナームネー ガウラ・トゥヴィシェー ナマハ
kṛṣṇāya kṛṣṇa-caitanya-nāmne gaura-tviṣe namaḥ
最も寛大な化身よ!あなたはシュリー・クリシュナ・チャイタニヤ・マハープラブとして現れた
クリシュナ自身です。あなたはシュリーマティー・ラーダーラーニーの黄金色を帯び、
クリシュナの純粋な愛を広めておられます。私たちはあなたに尊敬の礼を捧げます。
ナモー ブラフマーニャ デーヴァヤ ゴー ブラーフマナ ヒタヤ チャ
namo brahmanya-devaya go-brahmana-hitaya ca
ジャガッド・ディタヤ クリシュナヤ ゴーヴィンダヤ ナモー ナマハ
jagad-dhitaya krishnaya govindaya namo namah
私の主よ、あなたは牛とブラーフマナたちの幸運を願うお方であり、
人間社会全体と全世界の幸運を願うお方です。
10分くらいたったら、トレーを下げ、それぞれの料理を鍋に戻すか、器に移します。
プラサーダムをいただく前には以下のマントラをみんなで唱えましょう。
マハー プラサーデー ゴーヴィンデー
mahā-prasāde govinde
ナーマ ブラフマニ ヴァイシュナヴェー
nāma-brahmaṇi vaiṣṇave
スヴァルパ プンニャヴァターム ラージャン
svalpa-puṇyavatāṁ rājan
ヴィシュヴァーソー ナイヴァ ジャーヤテー
viśvāso naiva jāyate
シャリーラ アビディヤ ジャー ジョデンドゥリヤ ターヘ カー
śarīra abidyā-jāl, joḍendriya tāhe kāl,
ジーヴェ フェレ ヴィシャヤ サーゴレ
jīve phele viṣaya-sāgore
ターラ マディエ ジヴァ アティ ロバモイ スドゥルマティ
tā'ra madhye jihwā ati, lobhamoy sudurmati,
ターケ ジェター カティナ サンサーレ
tā'ke jetā kaṭhina saḿsāre
クリシュナ ボロ ドヤーモイ コリバーレ ジヴァ ジャイ
kṛṣṇa boro doyāmoy, koribāre jihwā jay,
スヴァ プラサーダンナ ディロ バーイ
swa-prasād-anna dilo bhāi
セーイ アンナームリタ パーオ ラーダー クリシュナ グナ ガーオ
sei annāmṛta pāo, rādhā-kṛṣṇa-guṇa gāo,
プレメー ダーコ チャイタニヤ ニターイ
preme ḍāko caitanya-nitāi
王よ、ほんの少ししか敬虔な行いを貯めていない者に、
マハプラサーダム、シュリーゴヴィンダ、聖なる御名、
そしてヴァイシュナヴァへの信念は、決して芽生えません。
兄弟たちよ!この物質的な体は無知が張り巡らされており、
感覚は魂を物質的快楽の海に投げ込む恐ろしい敵です。
感覚の中でも、舌は最も貪欲で、邪悪で、
この世界で舌を抑えるのは最も困難です。
兄弟たちよ!主クリシュナはとても慈悲深いお方です。
舌を制御できるよう、主は自身の食べ物のお下がりをお与えくださりました。
さあ、シュリー・シュリー・ラーダー・クリシュナの栄光を歌い、
「チャイタンニヤ!ニタイ!」と愛情深く呼び出しながら、
このすばらしい穀物をいただきましょう。
プラサーダムを食べれば食べるほど私たちは浄化されます。さあ、今日からあなたもクリシュナのために料理を作って捧げ、多くの人にプラサーダム(神の慈悲)を配りましょう。